アレルギーは人間にとって必要?
花粉症がアレルギー反応のひとつである。実はこの“アレルギー”、意外かもしれませんが健康な体を保つために欠かせない“免疫”と体内での仕組みは同じなのです。
人体には体内に侵入しようとする異物を排除する働きが備わっており、外部から侵入してきた物質“抗原・アレルゲン”に、対抗する物質“抗体”を作って体を守ろうとするのですが、花粉が毎年体内に少しずつ侵入し続け、何年もかけて、抗体が一定量になった時、同じ抗原が進入してくるとその抗原が抗体と結びつき、それまでと違った反応を示すようになるのです。
この反応が体にとって都合よく働く場合を“免疫機能”といい、人間が病気から体を守るためにとても重要なシステムです。
例えば、はしかやおたふく風邪に2度かからないのは、この免疫の働きによるものなのです。
一方この異物に過敏に反応して、本来は無害な花粉にまで免疫機能が働いてしまうと、人体に不快な症状を招き、さまざまな病気の原因であるアレルギー反応が起こるのです。
昔は寄生虫などに対して働いていた免疫が、現代では働く場所を失い、本来は無害な花粉にまで反応してしまうようになったとも言われています。